Gmailを利用した 迷惑メール撃退法 (解説)

 
具体的設定法はこちら               安倍 毅  08/9/18、改11/26,09/4/25 

ウイルスメールに続き、「迷惑メール」がここ数年私たちを悩ませています。
セックス風俗の誘い、偽ブランド商品、財テク詐欺などなど、こんなものに騙される人がいるのか不思議ですが、なにしろメールは無料で発信できますから1万人に1人でもひっかければ儲けるらしい。 受信する者にとってはいい迷惑です。

送信先メールアドレスはいったいどこで入手するのか。 ネット取引をしたり、会員制サイトでアドレスを登録すると、そのアドレスは闇で流通するらしいし、ホームページで公開されたアドレスはロボットで収集されるらしい。 私の経験では某有名旅行代理店で申込みしてしばらくしたら迷惑メールが急増した。 社員が名簿を持ち出してるらしい。 公立図書館でネットで貸出登録した直後から迷惑メールが増えたこともあります。 私の業務用アドレス宛には日に100件以上の迷惑メールが来信しています。

旧来の防止法

この防止法として、迷惑メールの件名や内容、あるいは発信アドレスのキーワードを登録して受信と同時に別フォルダーに種分けする方法があり、これが有効だった時代がありましたが、今ではこの手法は副次的効果しかありません。 送信者は発信アドレスを変化させるし、メールの一部を画像化したり、Viagra を Vi@gra という語句に変えたりする。
プロバイダは業界協力で対処しており、送信サーバーの規制(ポート25ブロッキング 、送信者ドメイン認証)や、欧米との国際協力で これらの国での発信は急減したが、今や迷惑メールの発信源は協力関係のない中国などの海外のサーバーを使う場合がほとんどのようです。

プロバイダは同一内容メールが短時間に多量に着信した場合は「迷惑メール」として判定したりしたが、メール内容を自動的に少しづつ変更して時間差発信したり・・・・新手の手法と防止策はイタチゴッコでした。 しかし、

効果が上がりだした -- 検索技術の応用 --

検索サイトで有名なGoogle や、Yahoo により、かなり有効な防止策が登場したようです。
今までの防止策は、個別にいわばウイルスメール防止策と似た手法で対応していましたが、最近はこれにグローバルサイトの検索手法の応用を加えて効果を発揮してるらしい。

すなわち、ユーザからの情報、迷惑メールのパターンに加え、類似大量発信サイトの検索から 発信IPアドレスをいちはやく割り出してプロバイダの段階でこの発信サイトからのメールをブロックする手法です。 この手法は検索大手の Google、Yahoo で実績をだし、一般のプロバイダもこの技術を導入しつつあるようです。  Google、Yahoo両社のフリーメールでは最近はグローバルに行き交ってる迷惑メールは殆どブロックされています。 迷惑メール防止に関する限りフリーメールのほうが成績がいい、という皮肉な現象になっています。
一方、3大フリーメールの大手のひとつ、マイクロソフト社の Live Hotmail は相変わらず旧来の手法のままで2社に差をつけられているようです(08年11月現在)。

日本の主要なプロバイダ各社はこの新技術を導入して多くの場合、一般ユーザーに月200-300円の有料オプションで提供しています。 中には無料で提供しているプロバイダーもあります。 迷惑メールで困っている方は加入プロバイダのホームページにアクセスしてこのオプションサービスの有無を確認してください。 すでに登録されている方は最近精度が上がったことにお気づきかと思います。 

メールアドレスを変更せず、無料で使える Gmail の技術

加入プロバイダにこのサービスがなく、迷惑メールに困っている方は、個人で Google社Gmail の防止技術を使うことができます。 Gmail は迷惑メールばかりでなく、ウイルスメールも駆除してくれます。 この Gmail はそのまま日常に利用すると簡単ですが、その場合はメールアドレスを ***.@gmail.com のように変更しなければならないので不便です。
従来のメールアドレスを変更せず Google社の防止技術を使う方法がありますので それを使いましょう。 この方法がWebサイトやパソコン誌で紹介され、Google技術の進歩とあいまって、今や企業の社内パソコンに数多く採用されつつあります。 もちろん、個人でも無料で使えます。

メールソフトや、登録Gmail の設定変更が必要ですが一度設定すれば、アトは Google の名前は一切表にでないで従来のメールアドレスがそのまま使えます。
ただし、メールソフトや、Gmail の設定変更は初心者には少しばかり面倒かもしれません。
Yahoo や他のフリーメールと違って Gmail の名は一切表にでないし、広告も入らないので、Google 社にとってどんなメリットがあるのか? 不思議でありますが、とにかく、このGoogle社の戦略のために Gmail の普及が広がっていることはたしかです。

こちらに、個人で Gmail を使った「迷惑メール防止」設定法を紹介します。 初心者の方は経験者のサポートを得てください。
加入プロバイダに最新の「迷惑メール防止」のオプションサービスがある場合は、そちらを利用した方が面倒がありません。


Gmail を利用した効果のチェック

私の試験では、このGmailを利用した方法で2000件以上の迷惑メールをブロックした結果、すり抜けたもの「10件以下」。 逆に正常メールが迷惑メールとして誤認定されたもの「数件」でした。 
同様の NIfty 社の有料オプションでの試験では、すり抜けは「約20件」で少し多く、誤認定は「ゼロ」でした。
すり抜けた迷惑メールのほとんどは日本国内発信のローカルな広告メールです。 これらはメールソフトでの語句指定で自動除去できます。

なお、ブロックされた迷惑メールはGmail の自分の登録サイトの「迷惑メールフォルダー」に隔離されていますから時々ここにアクセスしてチェックする必要があります。
もし、正常メールが混入していたら、これを右クリックで指定 → 「迷惑メール解除」 をクリックすれば 以後同一発信人のメールは正常メールとみなされ誤認定されません。

携帯 eメールアドレス とも オサラバ

携帯から この Gmail サイトにアクセスして この Gmail を利用できます。 そして、従来の携帯eメールに比べてはるかに便利になるので携帯eメールアドレスは不要になります。 なぜなら

携帯の解説はこちらをご覧ください。

もっと、Gmail

KDDI の携帯電話 au や、Livedoor が Google と提携してGmail を採用しました。
au one: http://www.au.kddi.com/au_one_mail/index.html
Livedoor:  http://mail.google.com/a/livedoor.com/
ここに登録すると、 ***@au1.jp   ***@livedoor.com  というアドレス名で、 Gmail と殆ど同じ機能を持つ フリーアドレスを入手できます。 au ユーザー以外でも au1 を登録できます。

携帯がau のユーザーはこの au1 フリーアドレスと携帯の連携がいいようです。
Livedoor の場合は携帯アドレスは使えないようです。


参考情報:
・日経パソコン 09/4/27号、07/4/23号、07/3/26号 記事
・日経PC21 08/11月号記事
・SPAM(迷惑メール)に辟易していませんか?
http://kimiope.net/anti_spam/
・WEBメールの迷惑メール対策比較
http://www.kaiteki-net.com/spamkiller/gmail.html


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