印刷の場合  (安倍)

印刷屋への提供:
印刷出版の写真は通常175ppi(印刷ではdpiといわずppiという)で印刷されます。
原稿画像の解像度はその2倍の350ppiが必要とされているようです。
そして、圧縮された(画質が低下した)JPEGでなく、非圧縮のTiff形式 が標準となっています。
例:
印刷仕上がりで 横20cm、縦15cmにしたい場合
横: 20/2.54(インチ)×350ppi=2756ピクセル
縦: 15/2.54(インチ)×350ppi=2067ピクセル
が最低必要です。

この場合のファイル容量は、
1ピクセル 2の8乗階調=1Byte階調 の3原色で、1ピクセル3Byte 必要です。
従って、2756×2067×3= 17089000= 17MB (非圧縮)の大きな容量になります。

大日本印刷による下記解説が参考になります。
http://www.dnp.co.jp/jis/news/2007/070717.pdf


画像形式:
1)デジカメで撮った写真の生データは「RAWデータ」といいます。
その名のとおり、生データで信号の羅列です。カメラメーカー間の互換性はありませんし、このままでは写真の修正加工はできません。
プロのカメラマンはこの状態で保存しますが、 RAWデータは、ホワイトバランスなど作者の意図が全く分からないので印刷業者に渡す時は、下記のような標準化された画像形式:Tiff形式 に変換して渡す必要があります。

2)RAWデータを規格化された画像形式に変換する操作を業界では「現像」といいます。
現像画像形式は、
Tiff(Adobe社の前身が開発)、BMP(Windows規格)、Exif(日本電子工業会規格) などがあり、この形式にすれば互換性がありますし、画像の修正加工ができます。
印刷業界ではTiffが標準です。

3)パソコン画面で観賞する場合は解像度(画素数)は小さく、印刷に比べて低画質なので、巨大な画像データは意味がありません。
人間の目には殆ど感知できない データを省略(圧縮)した形式jpeg が使われます。
どこまで省略するかを圧縮率といいます。圧縮率を大にすると、データ容量は小さくなりますが画質は低下します。
Tiffは圧縮(データ省略)されていません

4)撮影データは画像ソフトでも圧縮できますが、 PaintShop-Pro などは素人が気づかない程度の画質まで自動的に圧縮しますので、ユーザは圧縮率を殆ど意識しません。 PhotoShop は保存の際に圧縮率を調整できます。

5)カメラで「スーパーファイン」「ファイン」「ノーマル」などが選択できますが、後者ほど 圧縮率が大になっています。
しかし、これらの用語は、そのカメラ固有のもので標準化された用語ではありませんから、カメラメーカーによって圧縮度は違います。


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